メインコンテンツに移動

『不正行為発生のメカニズム』を踏まえた従業員不祥事の早期発見・抑止に向けたポイント

  • 所外セミナー

『不正行為発生のメカニズム』を踏まえた従業員不祥事の早期発見・抑止に向けたポイント

日時
2022年10月7日(金)13:00~17:00
会場
東京

梅林啓弁護士が2022年10月7日(金)に、一般社団法人企業研究会主催のセミナーにおいて「『不正行為発生のメカニズム』を踏まえた従業員不祥事の早期発見・抑止に向けたポイント」と題する講演を行いました。

セミナー詳細

1. 不正・不祥事対応の現状と新しい視点の必要性
 (1)企業における従来の不正・不祥事対応から導かれる“結論”と“反省、あきらめ”
 (2)不正行為発生のメカニズム(=新しい視点)から不祥事対応にアプローチする必要性
    ・そもそも不正行為はなぜ発生するのか?
      ・不正行為を行う従業員は、もともと資質に問題のある者なのか?
      ・従業員が不正に走った一因は、会社にもあるのではないか?

2. 不正行為発生のメカニズムの解明 ~会社資産の不正流用(横領)をケースに~
 (1)不正のトライアングル(動機・機会・正当化)とは何か?
 (2)お金が必要という「動機」(プレッシャー)
      ・従業員自らが作り出す動機、会社の行為によって作り出された動機の事例
 (3)不正流用ができる「機会」
      ・入金処理、不正支出に絡む機会の事例
 (4)不正そのものの「正当化」
      ・「悪いことではない」との自らへの言いきかせ、他人への責任転嫁と具体例
      ・正当化という要素が持つ固有の特徴と留意点

3. 不正行為の早期発見に向けたポイント ~不正行為発生のメカニズムを踏まえて~
 (1)「機会」の発見
      ・機会がどこに潜んでいるかを考える
      ・不正の機会を得てしまった従業員に見られる行動の特徴
      ・機会を見つける方法(取引先からの情報提供、上司のチェック機能の検証、内部監査の充実、など)
 (2)「動機」の発見
      ・動機を発見するための視点(個人的悩みへの関心、社内コミュニケーションの充実、など)
 (3)「正当化」の発見
      ・不正を正当化してしまった従業員に見られる行動の特徴

4. 不正行為の抑止に向けたポイント ~不正行為発生のメカニズムを踏まえて~
 (1)「機会」に関する抑止策
      ・権限集中の回避
      ・日常的なモニタリング体制、不正が発見できる内部監査体制の確立
 (2)「動機」に関する抑止策
      ・会社の行為が、時に従業員の「切羽詰まった状態」を作り出す
 (3)「正当化」に関する抑止策
      ・従業員のモラル維持に向けた“しらけない”教育・研修制度の必要性
      ・不正への厳正なる処分、人事、昇給、昇進に関する透明性・公平性の確立

5. その他不正行為への応用~機会・動機・正当化のどこに着目し、どう対策を講じるか~
 (1)架空循環取引
 (2)秘密情報の持ち出し
 (3)製品・食品事故・偽装、各種法令違反
 (4)インサイダー取引