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“トレードオフ”されるコンプライアンス

  • 所外セミナー

“トレードオフ”されるコンプライアンス

日時
2019年7月12日(金) 13:00~17:00
会場
東京 企業研究会セミナールーム

梅林啓弁護士が2019年7月12日(金)に、一般社団法人企業研究会主催のセミナーにおいて「“トレードオフ”されるコンプライアンス」と題する講演を行いました。 

1. 最近の企業不祥事を読み解く新たなキーワード“トレードオフ”
 (1) コンプライアンスの重要さを事あるごとに教育啓蒙しても、なぜ不祥事が発生するのか
 (2) 不祥事が発生するメカニズムを解明する新たなキーワード“トレードオフ”
   ・企業は、絶えず、必ずしも達成が容易でないことを、どうにかして達成しようとしている
   ・一方で、何かを達成するためには、必ず何かを犠牲にしなければならない(トレードオフ)
 (3) 企業活動におけるトレードオフの実例

2. 一般の企業において発生しているトレードオフ
 (1) 必ずしも達成が容易でない目標(タスク)
  ・コスト削減、生産の効率化、スピードアップ、人員削減、労働時間の削減
 (2) 達成が困難なタスクを達成するためのトレードオフの形態
  ・人員を削減しつつ、それまでと同じ作業を行わせる、安価な材料・素材を使う、時間をかけていた作業に時間を掛けなくなる、ある作業を簡略化・省略する
 (3) トレードオフされる典型的なものとして、最後に行き着く「コンプライアンス」に関わるもの
  ・製造工程・品質保証部門の検査やチェック、書類の不備や形式面のチェック、報告文書の作成・保管、決済、内部監査

3. トレードオフが不祥事に繋がる具体的な事例
 (1) 製造メーカーによる製品偽装
 (2) 「働き方改革」とトレードオフ
 (3) 機密文書の管理
 (4) 独占禁止法違反
 (5) 外国公務員に対する贈賄行為

4. コンプライアンスがトレードオフされないために
 (1) コンプライアンスと利益の追求は相反するのか?
 (2) 企業として絶えず意識し、見極め、実践していくべきこと(短期的視点と中長期視点)