メインコンテンツに移動

『常識のズレ』が引き起こす組織不祥事への対応策

  • 所外セミナー

『常識のズレ』が引き起こす組織不祥事への対応策

日時
2016年9月30日(金) 13:00~17:00
会場
東京 企業研究会セミナールーム

梅林啓弁護士が2016年9月30日(金)に一般社団法人企業研究会主催のセミナーにおいて「『常識のズレ』が引き起こす組織不祥事への対応策」と題する講演を行います。

セミナー詳細

★過去の事例に共通する「組織の常識と一般常識とのズレ」から アプローチする企業不祥事の早期発見・防止策★

開催にあたって

どのような組織においても、不祥事が発生する温床は存在するものですが、不祥事そのものが発生する根本的な原因を解明することは、事案や組織によっても異なることから、非常に難しい命題であるといえます。
本講座では、これまで過去に発生した組織不祥事の特徴や傾向を分析するなかで、共通して浮かび上がってきた「常識のズレ(=組織の常識は一般常識とはズレている)」というキーワードをもとに、その「常識のズレ」が許容範囲を超えて非常識となり、やがて不祥事に繋がっていくまでのメカニズムを解明します。
さらにこの新たな視点を踏まえ、不祥事を早期に発見し防止するためポイントについても検証していきます。

プログラム

1. 組織において「不祥事」が発生する原因はどこにあるのか
 (1) 企業におけるガバナンスの重要性
  ・企業は、社会からどう見られているか(社会から見た企業に対する一般常識)
  ・社会が求める企業の法令順守・清廉潔白さと、会社組織の中にいる人との意識の差
 (2) 組織不祥事の発生原因を考える新たなキーワード:「常識のズレ」とは何か
  ・組織の常識は、一般常識とはズレている
  ・人の常識は、ある組織に染まることで徐々にズレてくる
  ・組織の常識に染まることこそが、その組織の一員になるということ

2. 組織不祥事への対応策を考える上で前提となる視点
 (1) 事前監視型社会から、社会・マスコミによる事後監視型社会へ
  ・必ずしも「法令違反」に該当しなくとも、「ルール違反」として厳しく追及される可能性
 (2) 犯罪の摘発から違反行為の摘発(行政処分)へのシフト
 (3) 第三者委員会への注目と限界
  ・その企業の「常識」に染まっている人は、その企業を客観的に見ることができない
 (4) 不祥事を知らなかった役員に対する責任追及の声
 (5) レピュテーションリスクに対する初動の重要性

3. 「組織の常識と一般常識とのズレ」が原因となった最近の不祥事
 (1) ホテル・レストランにおける食品表示の偽装
 (2) 反社会的勢力との取引
 (3) プロ野球統一球問題
 (4) いわゆる「やらせ問題」(タウンミーティングやテレビ番組等)
 (5) 標的型攻撃メールによる情報流出
 (6) 不適切会計(粉飾決算)
 (7) カルテル

4. 「常識のズレ」が引き起こす組織不祥事の典型例~製品の品質・性能のデータ偽装を例に
 (1) 常識では絶対にやってはいけないと分かっているが、何故やらざるを得なくなるのか
 (2) 偽装という非常識が発覚することなく繰り返されることによる、会社の中での常識化
 (3) 常識のズレを引き起こす人、会社とともに常識がズレていく人、常識がズレない人の特徴

5. 「常識のズレ」の発見、指摘、矯正による組織不祥事の早期発見と防止策
 (1) 謙虚な目による自社の「実力」の見極め、外部からの客観的な分析
 (2) 「常識のズレ」の観点を盛り込んだ内部監査の実施
 (3) 客観的なデータに対する過信の排除、偽装されにくいデータシステムの構築
 (4) 人材の流動化、社内外の声を積極的に取り入れる仕組みの構築、他