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    株式会社アパマンショップホールディングスの取締役らに対する株主代表訴訟

株式会社アパマンショップホールディングスの取締役らに対する株主代表訴訟上告審にて逆転全面勝訴の破棄自判判決を得ました。西村あさひ法律事務所は上告審から代理し、最高裁において経営判断についての判断基準が明らかにされました。

本件は、グループ会社の再編を円滑にするため、予め持株比率を可能な限り高めるべく、少数株主から株式の任意の買取を行うに際して、株主の取得価格である一株5万円で株式を購入したところ、当時の時価は1万円であったとして差額について損害賠償を株主が求めていたもので、一審は経営判断原則により被告に責任なしと判断しましたが、二審は当時検討していた資料中の一株当たり評価額1万円を採用して、少数株主からの買取に際して5万円より低い価格での買い取りが可能か交渉した形跡が見られない、との理由で、判断過程に問題があるとして被告取締役の全面敗訴としました。当事務所は上告審から受任いたしましたが、判決中上告人敗訴部分取消し、同部分につき被上告人の控訴棄却、となって、逆転全面勝訴の破棄自判判決を得ました。

弁護士等 People

手塚 裕之

手塚 裕之 Hiroyuki TEZUKA

  • パートナー
  • 東京

世界を代表する大企業、銀行、証券会社、保険会社、ニュースメディア等、国内外の様々な企業の代理人を務め、コーポレートガバナンス、知的所有権関連、合弁事業、ライセンス、代理店契約、独占禁止法、製造物責任、国際倒産事件等の企業問題全般の解決に携わってきました。また、JCAA、ICC、ICDR、KCAB、VIAC、SIAC等の規則による国際商事仲裁や国内外の裁判所での国際訴訟を数多く経験しております(主席仲裁人事件を含む)。国際仲裁・訴訟に関する日本語および英語での著書も数多く手がけております。
2007-2008年 国際法曹協会(IBA)仲裁委員会(Arbitration Committee) Vice-Chair。2016-2020年 IPBA Dispute Resolution and Arbitration Committee Co-Chair。2013-2016年 東京大学大学院法学政治学研究科みなし選任実務家教員。2013年-Member of SIAC's Court of Arbitration, Singapore International Arbitration Centre (SIAC)。2018年-Member of the International Court of Arbitration of the ICCおよびCouncil Member, ICC Institute of World Business Law。2021年-公益社団法人日本仲裁人協会 副理事長。2021-2022年 京都国際調停センター 副センター長、2023年-センター長。

矢嶋 雅子

矢嶋 雅子 Masako YAJIMA

  • パートナー
  • 東京

株主代表訴訟や株式買取請求等の会社紛争を強みとする他、プラント事故、製品事故、システム開発トラブル、ブランド侵害、営業秘密不正利用等の対応、土壌汚染紛争、保険紛争、特許紛争、労務紛争、消費者紛争などに数多くの経験を有する。特に、同時多発する複雑案件について、事務所内の専門家と共に戦略的に対応することを得意とする。主な著書に、『デジタルトランスフォーメーションハンドブック』(共編著、商事法務、2022年)、『デジタルトランスフォーメーション法制実務ハンドブック』(共編著、商事法務、2020年)、『企業担当者のための消費者法制実践ガイド』(共監修、日経BP、2016年)、『国際仲裁と企業戦略 理論と実務の架橋』(共編著、有斐閣、2014年)、『米国における企業活動に伴う訴訟手続きの現状と弁護実務課題』(共著、ジュリストNo.1474、2014年12月号)、『知的財産法概説(第5版)』(共編著、弘文堂、2013年)、『M&A等に関する判断と取締役の善管注意義務』(ジュリスト増刊、2013年5月号「実務に効く M&A組織再編判例精選」)、『福岡魚市場株主代表訴訟事件控訴審判決の解説-子会社管理・救済にかかる親会社取締役の責任-』(共著、旬刊商事法務No.1970、2012年7月5日号)等。