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    買主が購入した工業用フッ素工場跡地に有害物質のフッ素が含まれていたとして、売主に汚染除去費用を求めた訴訟(平成22年6月1日最高裁判所判決)

 買主と売主が土地の売買契約を結んだ1991年当時、フッ素による土壌汚染は、有害と考えられておらず、その後規制されたものですが、規制後にフッ素による土壌汚染が判明した事案です。買主は、売主に対して、フッ素による土壌汚染に係る対策費につき、損害賠償請求を提起しました。一審では売主が、二審では買主がそれぞれ勝訴していたものですが、最高裁は二審の判決を破棄し、一審の判決を支持しました。瑕疵の判断は契約当時の社会通念と契約当事者の意識により決まるものであることが示されました。

 当事務所は、売主を代理し、小澤英明弁護士、矢嶋雅子弁護士らが担当しました。

弁護士等 People

矢嶋 雅子

矢嶋 雅子 Masako YAJIMA

  • パートナー
  • 東京

株主代表訴訟や株式買取請求等の会社紛争を強みとする他、プラント事故、製品事故、システム開発トラブル、ブランド侵害、営業秘密不正利用等の対応、土壌汚染紛争、保険紛争、特許紛争、労務紛争、消費者紛争などに数多くの経験を有する。特に、同時多発する複雑案件について、事務所内の専門家と共に戦略的に対応することを得意とする。主な著書に、『デジタルトランスフォーメーションハンドブック』(共編著、商事法務、2022年)、『デジタルトランスフォーメーション法制実務ハンドブック』(共編著、商事法務、2020年)、『企業担当者のための消費者法制実践ガイド』(共監修、日経BP、2016年)、『国際仲裁と企業戦略 理論と実務の架橋』(共編著、有斐閣、2014年)、『米国における企業活動に伴う訴訟手続きの現状と弁護実務課題』(共著、ジュリストNo.1474、2014年12月号)、『知的財産法概説(第5版)』(共編著、弘文堂、2013年)、『M&A等に関する判断と取締役の善管注意義務』(ジュリスト増刊、2013年5月号「実務に効く M&A組織再編判例精選」)、『福岡魚市場株主代表訴訟事件控訴審判決の解説-子会社管理・救済にかかる親会社取締役の責任-』(共著、旬刊商事法務No.1970、2012年7月5日号)等。