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タックス・ヘイブン対策税制のフロンティア

  • 書籍

タックス・ヘイブン対策税制のフロンティア

中里実東京大学教授、並びに当事務所の太田洋弁護士、伊藤剛志弁護士および北村導人弁護士が編著者を務めた『タックス・ヘイブン対策税制のフロンティア』が、「西村高等法務研究所 理論と実務の架橋シリーズ」として、2013年10月10日に有斐閣から刊行されました。
本書は、近時、理論上・実務上の重要性の高まっているタックス・ヘイブン対策税制に関する重要問題を取り上げ、編著者の他、小寺彰東京大学教授、渕圭吾学習院大学教授、吉村政穂一橋大学准教授、藤谷武史東京大学准教授、神山弘行神戸大学准教授、当事務所の錦織康高弁護士、弘中聡浩弁護士、宮塚久弁護士および采木俊憲弁護士らが分担執筆したものです。

書籍詳細

第1章 総論
タックス・ヘイブン対策税制改正の必要性

第2章 我が国のタックス・ヘイブン対策税制を巡る裁判例の分析
1. 双輝汽船事件最高裁判決 - 損失は合算の対象とされるか -
2. グラクソ事件最高裁判決 - 租税条約との関係 -
3. ガーンジー島事件最高裁判決の検討 - 外国法人税の意義 -
4. 来料加工取引に関する日本電産ニッシン事件東京高裁判決の検討 - 適用除外要件に係る解釈 -
5. 東京高裁平成25年5月29日判決の検討 - 実体基準及び管理支配基準を充足する否か -

第3章 タックス・ヘイブン対策税制と国際的な税制の調和
1. CFC税制と「国際競争力」
2. タックス・ヘイブン対策税制と同族会社の留保金課税の共通性
3. Cadbury Schweppes事件先決裁定の検討
4. 英国におけるCFC税制改正の動向とその課題
5. タックス・ヘイブン対策税制と投資協定 - 両者の原理的矛盾 -

著者等 Authors

太田 洋

太田 洋(編著者) Yo OTA

  • パートナー
  • 東京

敵対的買収・アクティビスト対応、クロスボーダー案件を含むM&A取引、コーポレート・ガバナンスその他のコーポレート案件、国内・国際税務案件、個人情報・パーソナルデータ保護案件を中心に、企業法務全般を幅広く手がけており、日本経済新聞社による「企業が選ぶ2022年に活躍した弁護士ランキング」では、企業法務分野(1位)にランクインしており、同じく「企業が選ぶ2021年に活躍した弁護士ランキング」では、企業法務分野(2位)に、また「企業が選ぶ2020年に活躍した弁護士ランキング」では、M&A分野(1位)、企業法務分野(3位)にそれぞれランクインしている。 また、会社法、金融商品取引法、租税法、個人情報保護法等を巡る最先端の問題についてアカデミアと実務とを架橋する研究・執筆活動に力を入れており、『M&A・企業組織再編のスキームと税務〔第4版〕』、『M&A法大全〔全訂版〕(上)(下)』、『新株予約権ハンドブック〔第5版〕』、『個人情報保護法制大全』、『種類株式ハンドブック』、『令和元年会社法改正と実務対応』、『バーチャル株主総会の法的論点と実務』など、編著者として編集・執筆した書籍・論文は多数に上る。

錦織 康高

錦織 康高(著者) Yasutaka NISHIKORI

  • パートナー
  • 東京

業務分野の広さを特徴としており、金融証券規制やファイナンスを切り口として、金融商品に関する様々な紛争案件(特に国際紛争案件)の他、M&A(近時では、KKR及び楽天による西友の買収やJXグループと東燃ゼネラルグループの統合など)やあおぞら銀行の2013年における資本再構成案件等、クロスボーダー案件を中心に、様々な重要案件を手掛けています。2015年には、前年に行われたサントリーホールディングスによる米国Beam社の買収案件について、FinanceAsiaが主催するJapan Achievement Awards 2014/2015においてDeal of the Yearを受賞、またALBが主催するJapan Law Awards 2015においてJapan Deal of the Yearを受賞しました。 また、租税法分野における実務も多く手掛け、M&A、ファイナンス案件に関するタックスプランニングの他、税務調査対応等を行っており、2010年に納税者完全勝訴によって終結した我が国損保会社の再保険契約に関する税務訴訟を担当しています。 ファイナンス分野及び租税法分野における理論面での活動も活発であり、2010年から2013年まで東京大学法科大学院において税法分野の科目を中心として教鞭を執りました。この他、執筆として、『ファイナンス法大全』(共著、商事法務)、『Comparative Income Taxation』(共著、KULVBR LAW INTERNATIONAL)、「株式発行価額の検証」(共著、有斐閣)などがあります。

弘中 聡浩

弘中 聡浩(著者) Akihiro HIRONAKA

  • パートナー
  • 東京

訴訟・紛争解決グループのパートナー。大型・複雑な国内・国際訴訟・国際仲裁・租税訴訟等を担当。大型・複雑な製造物責任訴訟、多数当事者による不法行為請求、大規模契約紛争、クロスボーダーM&Aを巡る紛争、ディストリビューター契約の解消を巡る紛争、会社訴訟、投資関連紛争、プラントの建設の遅延等を巡る国際建設紛争、国際仲裁(ICC, SIAC, AAA-ICDR, JCAA)等に関して、国内・海外の著名な企業にアドバイス。クラスアクション及びディスカバリーを含む米国の訴訟手続、海外の訴訟のための日本における司法共助手続、海外の紛争において問題となる日本法に関してもアドバイス。

主要な実績として、日本の著名企業が米国の投資銀行の関連会社や米国の著名ヘッジファンド等から提起された、請求額合計483億円に及ぶ6件の損害賠償請求訴訟につき、すべて完全な請求棄却判決を得た。また、塩野義製薬が医薬品開発のために設立した合弁会社の再編として行った現物出資につき受けた課税処分を争う税務訴訟で、2021年、133億円の還付金を得る実質的全面勝訴の判決を得た。

『国際仲裁と企業戦略』(共編著、有斐閣)、Yasuhei Taniguchi et al. eds., Civil Procedure in Japan(執筆分担、Juris Publishing)等、民事訴訟、国際訴訟・仲裁、租税訴訟の分野の著作多数。2022年、ALB Japan Law Awards 2022 - Dispute Resolution Lawyer of the Yearに選出。東京大学法学部第1類(LL.B., 1993)、Harvard Law School卒業(LL.M., 2003)。横浜地方裁判所裁判官(1998-2000)、Arnold & Porter(Washington D.C., 2003-2004)勤務。日本及びニューヨーク州の弁護士資格を取得。

伊藤 剛志

伊藤 剛志(編著者) Tsuyoshi ITO

  • 法人社員
  • 東京

M&A・組織再編・JV組成・MBO/ LBOファイナンス・金融派生商品・資産運用・不正調査/ 危機管理・事業再生などの様々なビジネス案件の経験を踏まえ、税務問題を法的な視点から多角的に分析・検討。複数の大規模な税務訴訟において納税者を代理して勝訴するとともに、税務調査にも対応。益々複雑化する租税制度において、クライアントの租税リスクコントロールをサポート。